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次長課長・河本準一さんの母親の生活保護受給問題とベーシックインカム [芸能ニュース]

「次長課長」の河本準一さんが今朝、記者会見し、母親が4月ごろまで生活保護を受給していたことを明らかにして謝罪しました。 
 
この問題は、現在の生活保護受給についての曖昧な部分や問題点を改めて浮き彫りにしていますが、それでは、最近話題の「ベーシックインカム」なら、 どうなるのでしょうか。
 
少し「ベーシックインカム」について考えてみたいと思います。 
 
 

無条件で最低生活保障「ベーシック・インカム」について考える

少し前からベーシック・インカムという言葉を耳にするようになっていたのですが、国民全員が数万円、毎月支給されて、とりあえず最低限の生活が保障されるというくらいのことしか知りませんでした。なんとなく、現在の「破綻しつつある年金、そして、それよりも多い生活保護給付」という矛盾や憲法に保障されている生きる権利などを考えると、政策としてはあっても良い気もしますが、「働かなくてもお金をもらえる、バンザーイ」というのが、どうなのかなぁとも思います。

「Yahoo!みんなの政治」でも『ベーシック・インカム』が取り上げられています。
Yahoo!みんなの政治 - 無条件で最低生活保障「ベーシック・インカム」とは

また、少し前になりますが、橋下徹氏(大阪市長)と茂木健一郎氏(脳科学者)がベーシック・インカムについてツイッターで議論していました。
橋下徹×茂木健一郎: ベーシック・インカム 2012/02/15 - Togetter

橋下さんは「ベーシックインカムは、究極のバウチャー制度」と言っていますが、『バウチャー制度』って何?と思ったので調べてみました。

バウチャー制度とは - 意味/解説/説明/定義 : マネー用語辞典
「バウチャーとは、クーポン券や商品引換券を意味する英語であり、個人を対象とする補助金のこと。」

ほー、クーポン券なんですね。広い意味でしょうが。なるほどなるほど。

それで、橋下さんの意見は、

「個人への補助金をベーシック・インカムというクーポンに一元化してしまうことによって、今の複雑な個人補助制度をシンプルにできる」ということなんでしょう。その考え自体は、良さそうですね。いろんな組織がなくなるので、お役人や関連する人達は大反対でしょうが。

それと、「ある一定のラインまで(給付額まで)は超共産主義的制度だが、それを超えると自由主義が徹底されるという価値観」つまり「共産主義と自由主義のミックス型」だと言っています。最低限が保証されるので、逆に安心して競争ができるということでしょうか。なるほど、それも良さそうです。

そして、茂木さんも基本的にはベーシック・インカムに賛成とのこと。
もちろん、やったことなから、いろいろ考えなければいけないことはたくさん出てくるだろうということですが。

「ベーシック・インカムは、人々が自由に競争すべきだというリバタリアンの思想と相性がいい。ある程度失敗しても、最低限度の生活はできるという安心感があるから、人はチャレンジできる。ベーシック・インカムが、発達心理学における「安全基地」(secure base)になる。」という考えは面白いです。

*リバタリアンについては、リバタリアニズム - Wikipediaをなんとなく読んでみましたが、まあ完全自由主義みたいなもの。この話の流れだと完全自由主義が共産主義の土台の上になりたつというのは、面白いと思いました。

ベーシックインカムの対立軸としては、 
「自己責任」VS「相互扶助」
「制度への不正なただ乗り(フリーライド)」VS「セーフティネットがある社会の安心」
などでしょうか。

ちなみに、日本の社会のネガティブな側面としては、チャレンジする人の足を引っ張り、失敗した人を見捨てる、ということがあるのではないかと思います。
 
比較でアメリカを評価する人々は、アメリカ社会は挑戦者を認めサポートし、成功者を称賛する、さらに失敗しても全財産と社会的信用のすべてをはく奪されず、そこそこの収入を保証された再就職が可能なのでチャレンジする、つまりセイフティネットが社会としてある、と言います。
(逆に言えば日本のような環境だったら、アメリカ人だってチャレンジはしたくない、ということになります)
 
ただ、アメリカも、分厚い中間層がなくなると、こうした前提が崩れてくるのではないかという気もしますが。
 
こうして考えてみると、私自身は、理念として国民が最低限の生活を送ることができる額を無条件で支給ということは賛成かもしれません。
 
そこで、『ベーシック・インカム入門 (光文社新書)』を読んでみました。

まだまだ疑問はありますが、こぼれ話を一つ。

1968年暗殺されたキング牧師がどのような政策を要求していたか。
彼が要求していたのは「保証所得」と呼ばれる政策です。

つまり、すべての個人が無条件で生活に必要な所得への権利をもつ、ということ。
ベーシックインカム要求を旗印に、黒人と他のエスニック・マイノリティー、そして白人貧困層とが手をつなぐことこそキング牧師の希望だったようです。

キング牧師がベーシックインカムを、アメリカの貧困と差別を解決するツールとして位置付けていたとは知りませんでした。

黒人のみならず、他のマイノリティーと、さらに白人貧困層までつなげる政策を掲げられたら、当時の支配層にとっては相当に革新的で脅威なことになったことも推測されます。

ベーシックインカムは、素朴に趣旨を述べると、矛盾が感じられて懸念したくなる種類のものになりがちです。しかし、よく調べていくと、社会の大きな構造問題、特に社会の最底辺に置かれる人々に対する政策的救済が、結局は社会全体のとっても良いことになる、という主張が込められているようです。

一方で、生活保護は、担当者の個性によって審査の通りやすさに大きな違いがあるそうですね。
(知らなかった!)

まぁ、審査には人件費や調査費がかかりますから、その辺の財源も自治体によってばらばらなのでしょうか。

生きるための最低限の所得は、自治体が保障するのではなく国が保障すべきと思います。

また、これは労働意欲の問題としてよく取り上げられていますが、生活保護で月に10万給付され、例えば11万円の労働をすると生活保護は0円(労働11万円のみの収入)になってしまう。

 ベーシックインカムで月に5万円給付され、11万円の労働をすると働いた分だけ増えて16万円となる!

 生活保護は、働いて収入を得ると得た収入の分だけ給付額が減ってしまうんです。
悪循環です・・・

こうしてベーシックインカムのポイントが、おぼろげながら、見えてきました。

「生活保護」の制度設計の欠陥
(仕事をして収入を中途半端にもらうことへのインセンティブがなくなる可能性など)

 「生活保護」の認定の恣意性・・・客観的判断が難しい可能性?

それに対して最低限のインカムがあることで、頑張った分だけ底上げされるメリット。

でも、
・最低保障額にもよりますが、働かなくても暮らせると判断した人をどうするか?
・大金持ちも一律でもらえることをどう考えるか?

あたりが、普通の人が心配したり疑問に思ったりするポイントだと思います。


・最低保障額にもよりますが、働かなくても暮らせると判断した人をどうするか?

 →働かないという選択肢もok。最低限の金額なので働きたい人だけ働く。
働いた分収入は増える。我慢して働くことはなくなるわけだから
ストレスフリーな生活で好きな仕事をする人が増える!?
好きな仕事をする人が増えれば、高いパフォーマンスをあげられるのでは!?
企業側もベーシックインカムがあれば、賃金に見合わない労働力を断ち切ることもできる。
日本のGDPの多くを占める経営者などの高収入の人はちょっとベーシックインカムが増えたからと働くことはやめないはず。
だから仕事を放棄する人が増えても影響は少ない。


・大金持ちも一律でもらえることをどう考えるか?

→ベーシックインカムの良いところに、透明性という観点があります。
誰でも平等に一律いくら、「全員一律給付」ここがわかりやすくて大事なポイントです。
いくら以上をお金持ちにしてどこかで線引きして、あげるあげない、だったらいくら以上稼いだらもう働かないという議論をなくす。
線引きすると、収入をごまかす人も出てくるし、チェックする公務員も大変。人件費かかる。
お金持ちにもベーシックインカムを給付し、それ以上の税金を納めてもらう。

要は、国が支払うコストを下げるのが目的なので、社会保障制度とベーシックインカムどちらがコスト安なのかを考えないといけないですね。この辺は財源のこともあるのでまだまだ議論しなければならないと思いますが・・・

 
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